宗岡みらい内科ハートクリニック|循環器内科 内科 生活習慣病・心臓病・糖尿病 志木市

2024年春開院予定

急性心筋梗塞とは?
命にかかわる急性心筋梗塞

急性心筋梗塞とは

冠動脈(心臓の筋肉に血液を送る血管)の中の動脈硬化プラーク(脂質などが蓄積した塊)が破れて、急速に血管が血の塊で詰まって血液が途絶えてしまう状態を指します。

そうなると、心臓の筋肉が必要とする酸素や栄養が届かなくなることで心臓の筋肉が壊死し、心臓の機能が損なわれます。

一度、壊死した筋肉は二度と戻りません。

出典:トーアエイヨー、インフォームドコンセントのための
心臓・血管病アトラスより抜粋

急性心筋梗塞で心機能が損なわれると

心筋梗塞になるとどうなるの?

死亡率は、軽症で7~10%、重症で80%と言われています。

助かる可能性は、胸痛が出現して治療が施されるまでの時間によって左右されます。

半数の人が何の前触れもなく、突然、特徴的な胸痛が出ます。

胸痛が出て6時間以内の「ゴールデンタイム(心臓のダメージを少なくすることができる時間)」に治療を受ければ、助かる見込みが高くなります。

しかし、死亡する多くの人は、病院に到着する前に心臓が止まって亡くなられており、急性心筋梗塞で亡くなる人の半数が、症状が出てから1時間以内と言われております。

さっきまで元気だった人が、突然、胸痛が出て亡くなってしまう可能性のある怖い病気です。

急性心筋梗塞の原因

下のような要因があると、急性心筋梗塞のリスクが高くなります。

吹田スコアを確認してみましょう

自身の今後10年間でどのくらい急性心筋梗塞、不安定狭心症、安定狭心症になりやすいか(冠動脈疾患のリスク)を、チェック(吹田スコア)で調べてみましょう。

早発性冠動脈疾患

早発性冠動脈疾患とは、心筋梗塞や狭心症などが若くして起こることを指します。

男性であれば55歳未満、女性は65歳未満で発症した場合に、早発性冠動脈疾患と定義されています。

吹田スコア計算式

年齢(歳)
性別
喫煙
血圧(mmHg)
LDLコレステロール(mg/dL)
HDLコレステロール(mg/dL)
耐糖能異常
早発冠動脈疾患・家族歴
結果

急性心筋梗塞の症状

急性心筋梗塞になると、特徴的な症状がでます。

  • 1. 胸が締め付けられるような痛み
  • 2. 胸が重たいような、圧迫される痛み
  • 3. 冷や汗がひどくなり、気が遠のく感じがする
  • 4. 左肩、アゴ、みぞおち、背中に抜けるような胸の痛み
  • 5. 息がつまるような痛み

これらの症状があらわれたら、命を落とさないために、すぐに「119」をしてください。

急性心筋梗塞を起こす半数の方が、前兆がなく、突然に症状が出ます。

特に、急性心筋梗塞を起こすリスク因子がある場合は、特徴的な胸痛が出たら要注意です。

冠動脈危険因子(心筋梗塞のリスク)がある人は、胸痛が出たら、すぐに救急要請をしてください。

急性心筋梗塞の可能性が低い痛み

一方、急性心筋梗塞の可能性が低い痛みは、下のような痛みです。

心筋梗塞になってしまったら?

治療が遅れると、命に危険が迫るので、

また、「ゴールデンタイム」の時間が勝負となります!

早く治療を受けることで、命が助かったり、心臓のポンプの働きのダメージを少なくして、将来、心不全での入退院を減らすこともできます。

心筋梗塞にならないためには?

急性心筋梗塞で命を落とさないために、定期的な健康診断を受けて、動脈硬化のリスクとなる生活習慣病を良くコントロールしておきましょう。

特徴的な胸痛を覚えておきましょう

万が一の時に備えて、急性心筋梗塞といち早く気付くためには特徴的な胸痛をしっかりと覚えておきましょう。

最後まで読んでいただき、どうもありがとうございました。

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