脳梗塞とは
脳の血管が、動脈硬化や血栓(血の塊)で、詰まったり、細くなったりして、血液が途絶えてしまう状態です。
そうなると、脳が必要とする酸素や栄養が届かなくなることで脳細胞が死んでしまい、手足のマヒ、しゃべりにくいなどの様々な症状が出ます。
一度死んだ脳細胞は二度と機能を回復することはありません。
後遺症を残すことも多く、リハビリ生活、車椅子や寝たきりなど生活の質が低下につながります。
脳梗塞のタイプ
脳梗塞には、3つのタイプがあります。
- 1. アテローム血栓性脳梗塞:動脈硬化で脳や首の太い血管が狭くなり、詰まります。
- 2. ラクナ梗塞:脳の中で枝分かれした細い血管が、動脈硬化で詰まります。
- 3. 心原性脳塞栓:心臓の中の血の塊である血栓が、脳に飛んで、脳の血管が詰まります。
脳梗塞が起こりやすい時間
脳梗塞が起こりやすい時間は、寝ている時から起きてからの2時間が多いと言われております。
脳梗塞になるとどうなるの?
脳梗塞を起こした脳の部分や梗塞の範囲の大きさによって様々な症状が起きます。
特に脳梗塞の範囲が大きかったり、重要な場所が梗塞になると以下のような症状が出ます。
- 左右半分の手足が動かない
- 言葉がうまく出ない
- 食べ物を飲み込むことができない
一般的に、心原性脳塞栓が原因の場合、大きな障害や後遺症を伴うことが多いです。
また、手足が動きにくい、言葉がでにくいなど様々な症状は、突然に現れます。
アテローム血栓性脳梗塞の特徴的な症状
血管が詰まる前に、一過性脳虚血発作という神経症状(顔がゆがむ、両腕を前に上げたままにできない、ろれつがまわらない・言葉が出てこない)が、脳梗塞の前触れ症状(前兆)として20~30%起こるとされています。
ラクナ梗塞で注意しなければならない症状
上記載の症状とは別に、症状のないラクナ梗塞を繰り返していると、以下の症状が起こる可能性があります。
- 認知機能低下が進んで、脳血管性認知症
- 手が勝手に震えたり、足が踏み出せないパーキンソン症状
心原性脳塞栓はとても危険です
突然、何の前触れもなく、半身マヒなどの大きな障害が出てしまい、命を落とすこともあります。
脳梗塞になってしまったら?
脳梗塞になってしまった場合、とても大切なことは以下の点です。
- 一刻も早くCTやMRI検査をして、診断をつける
- 診断されたら、いち早く脳血流を再開する治療と脳細胞を保護する治療を開始する
- 早期にリハビリを開始する
早く診断して、早く治療を受けて、早くリハビリを開始することで、後遺症なくしたり、減らしたりすることができます。
脳梗塞にならないためには?
脳梗塞の予防のために、生活習慣の改善と治療、首の血管の超音波、不整脈のチェックをしていきましょう。
「FAST」で気付くことが大事です
- Face(顔) 片側の顔がゆがんでいませんか?
- Arm(腕) 両腕を前にあげたままにできますか?
- Speech(言葉) 短い言葉が話せますか?
- Time(時間) 症状に気づいたらすぐに受診!
その他、以下のような様々な症状も出ます。
- 飲み込みにくい
- しびれる
- 見にくい
「FAST」を認めたら、早めに医療機関を受診しましょう
脳梗塞は未然に防げる場合もありますので、前兆があったらセルフチェックをして、当てはまる場合は早めに医療機関受診をしましょう。
「FAST」を認めたら、すぐに受診しましょう!
定期的に検査を受けましょう
また、脳梗塞になると、「寝たきり」状態になるなど、生活の質がものすごく落ちます。
脳梗塞を発症しないために、65歳以上の方は定期的に動脈硬化や不整脈の検査と、生活習慣の改善をしていきましょう。
最後まで読んでいただき、どうもありがとうございました。