7つの危ない頭痛
見逃してはいけない頭痛は?

発見や治療が遅れると命を落としたり、重篤な後遺症を残す危険がある頭痛があります。
くも膜下出血
脳を覆っているくも膜の下に、脳動脈瘤などが破裂して出血する病気です。
突然、ハンマーで殴られたような衝撃で、今まで経験したことがない頭痛が起こります。
吐き気や嘔吐もよく伴います。
脳出血
突然、頭痛が起きて徐々に痛みが強くなってきます。
同時に、「言葉が出にくい」、「手や足が動きにくい、しびれる」、「目が変な方向を向いている」などが起こります。
吐き気・嘔吐、めまいを伴うことも多いです。
※脳卒中の一つである脳梗塞は、頭痛が出現することは稀とされています。
細菌性髄膜炎・脳炎
脳や脊髄の表面を覆う“髄膜”と呼ばれる膜に、細菌やウィルスが感染する病気で、5人に1人は命を落とします。
ほぼ必ず見られる症状は、発熱と全体に起こる激しく強い頭痛です。
発熱はしばしば38度を超えます。
嘔吐が出たり、脳炎や重症髄膜炎では、意識がもうろうとなったり、けいれんが見られやすくなります。
首の後ろが硬くなるので、頭を下向きに出来にくくなり、アゴを引いて首にアゴをくっつけにくくなります。
脳腫瘍
朝早い時間、起床時に多く、数日から数ヶ月にかけて徐々に悪化していく頭痛です。
トイレでいきんだ時などに頭痛がひどくなります。
目が見えにくくなったり、吐き気が続いたり、一時的にけいれんしたりすることもあります。
緑内障発作
目の中の圧力(眼圧)が急激に上昇する病気です。
発作が起きている片側の頭痛で、特に目の奥が痛く感じます。
吐き気や嘔吐も伴い、発作のときに白目の部分が赤く充血することもあります。
失明の危険があります。
巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)
血管に炎症を起こす病気で、膠原病の一種です。
50歳以上の女性に多く、片側のズキンズキンした拍動性の頭痛があらわれます。
頭痛の場所にシコリを触れることもあります。
頭痛以外の特徴的なことは、ご飯を食べて良く噛んでいるときに、アゴが疲れやすくなります。
筋肉痛や関節痛、体重減少、微熱も伴うこともあります。
重症では、失明します。
慢性硬膜下血腫
軽微な頭のケガによる微量な出血が原因で、頭蓋骨の下にある硬膜という膜に血腫ができ、脳を圧迫する病気です。
お酒を飲む人や高齢者に多くみられます。
1~3ヶ月前に頭部を軽くぶつけた後、軽い頭痛がでます。
特徴的なのは、尿失禁や物忘れが多くなることです。
また、歩けなくなったりもします。
頻度が多いその他の頭痛
下記のような種類の頭痛があります。
良性労作時頭痛

スポーツに伴って起こる突発性・拍動性の頭痛です。
特に、水泳をしているときに起こることが多くなっています。
後頭神経痛
神経痛の一種で、後頭部にチクチクとするような痛みが現れる頭痛です。
通常、頭痛以外の症状を伴うことはありません。
薬物性頭痛(慢性連日性)
主に片頭痛の患者さんにおいて、市販薬などの急性治療薬を頻回に服用することよって引き起こされる頭痛です。
月の10日以上、3ヶ月を超えて服薬している場合は、頭痛を起こしやすいです。
気分の落ち込みに伴う頭痛
こころの病気や気分の落ち込みなどの症状は、頭痛が伴うことがあります。
風邪のときの頭痛(急性副鼻腔炎)
風邪では、鼻や喉に炎症を起こすと同時に副鼻腔に炎症を起こし、急性副鼻腔炎(蓄膿症)も発症することが多いです。
副鼻腔は脳を支えている頭蓋骨に接しているので、頭痛や前頭が重いと感じることもあります。
特に、前かがみで症状が悪くなります。
目の奥に電気が走るような痛みなどもあります。
最後まで読んでいただき、どうもありがとうございました。
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