高血圧の検査
高血圧と言われたら、絶対に必要な検査
高血圧と診断されたら、2つの大事な検査があります。
- 1つ目は、2次性高血圧があるか?
- 2つ目は、高血圧によって、すでにどのくらい動脈硬化で血管や心臓、腎臓がすでにダメージを受けているか?
の検査が、まず必要になります。
2次性高血圧があるか?
1つ目の、2次性高血圧であるか?は、高血圧の原因が2次性、つまり何かの病気やお薬による影響で血圧が高くなっていないか?です。
2次性高血圧が原因であれば、原因となる病気を見つけて治せばと血圧も低くなる可能性が高いからです。
具体的には、血液検査でホルモン分泌異常、睡眠時無呼吸の検査、腎臓機能の検査などを行います。
高血圧による動脈硬化の進行で、すでにどのくらい臓器がダメージを受けているか?

高血圧が続くと、胸などの大動脈、脳血管、目の奥の細い血管、心臓の筋肉に栄養を送る血管、腎臓で尿を作る血管などの動脈にダメージを与えて動脈硬化を進行させます。
ダメージの程度をみるために、血液検査、心電図、レントゲン検査、尿検査、超音波検査などで動脈硬化の程度と臓器障害の程度を評価します。
結果を元にして、治療や生活指導に役立てていきます。
血圧が高い場合は放置しないようにしましょう
高血圧の原因となる「がん」などが隠れていることもあります。
「ただの血圧が高い」で、そのままにするのは危険です。
初めて指摘された時は、医師の診察を受けましょう。
また、高血圧とすでに診断されていても、動脈硬化具合もきちんと定期的に検査しましょう。
血圧の正しい測り方
家庭での血圧の正しい測り方は、

- 1. 朝起きて1時間以内に測定
- 2. 排尿後(おしっこがたまっていると血圧が高い)
- 3. 朝の食事とお薬の内服前
- 4. 夜は寝る前に測定
- 5. いずれも座って1~2分安静にしてから測定
- 6. 2回の平均値を記録する
- 7. 朝、晩の1週間の平均値で評価する。
などです。誤った方法で測定すると、間違った測定値となってしまいます。
血圧の基準値
下記にあてはまる場合、高血圧となります。
- 診察室で繰り返し測った血圧が、
最高血圧140mmHg以上、あるいは最低血圧が90mmHg以上 - 自宅で繰り返し測った血圧が、
最高血圧が135mmHg以上、あるいは最低血圧が85mmHg以上
下の血圧(拡張期血圧)が高いとは?
下の血圧が高いとは、下記の水準を指します。
- 1. 診察室での血圧90mmHg以上
- 2. 家庭での血圧85mmHg以上
下の血圧(拡張期血圧)が高い原因は?
心臓から遠い手足の血管が、動脈硬化で硬くなって、血液が流れにくくなるために、下の血圧が高くなります。
一方で、体の中心の動脈の太い血管は、しなやかで弾力がまだ保たれているので上の血圧(収縮期血圧)は上がりません。
このような理由で、動脈硬化がそんなに進行していない若い人に多く見られる血圧の異常です。
しかし、年齢が進むに連れて、太い血管の動脈効果も進んで、上の血圧も高くなっていきます。
下の血圧が高くなりやすい人の特徴は?

- 1. 内臓脂肪型肥満
- 2. 喫煙している
- 3. 毎日お酒を飲んでいる
- 4. 運動不足
- 5. ホルモン分泌の異常(原発性アルドステロン症など)
下の血圧が高いとどうなるの?
若い人の場合、下の血圧が高いだけでは、すぐには脳卒中や心筋梗塞などの動脈硬化による病気のリスクは高くなりません。
しかし、放っておくと、通常の高血圧に移行していくので、将来、脳卒中や心筋梗塞などの病気のリスクにはなります。
下の血圧が高くならないようには?
運動や食生活の見直し、肥満解消などの生活習慣の改善が必要です。
しかし、60歳未満で下の血圧が高いと、ホルモン分泌の異常の病気が隠れている可能性もあります。
心配であれば、医療機関で医師と相談することをおすすめします。
また、下の血圧だけが高い場合は、動脈硬化の初期のからだの変化である可能性があります。
将来、上の血圧も高くなる、通常の「高血圧」とならないように、対策をしていきましょう。
最後まで読んでいただき、どうもありがとうございました。
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